「情報処理学会論文誌:データベース」の編集について  [Back to 編集にあたって]

「情報処理学会論文誌:データベース」の編集について

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編集責任:
「情報処理学会論文誌:データベース」編集委員会

(委員会構成母胎)
データベースシステム研究会,情報学基礎研究会


1.対象とする分野

「情報処理学会論文誌:データベース」は情報の本質や特徴,利用の効果といっ た基礎的な分野と,情報のデータ化や蓄積およびアクセス方法,各種応用システ ムの構築といった処理技術に関する分野の論文を専門に扱う論文誌です.例え ば,ACM Trans. Information Systems, ACM Trans. Database Systems, IEEE Multimediaで扱う範囲を統合したような分野を想定しており,上記分野に興 味をお持ちの会員の皆様に対して,最新の研究論文やサーベイ論文をまとまっ た形でお届けできることになります.  この新しい論文誌の創刊は,一連の学会改革の方向に沿ったもので,本論文 誌を研究会活動の一環として発行し,これにより,時代に即した新しい価値を 創造し,研究会の活性化に資することを目的にしたものです.特に,本論文誌 の刊行は,
  1. データベース,情報検索,情報コンテンツに関する基礎,情報形成・処理・ 利用の方法を中心とする論文誌の実現
  2. 研究会等の研究会活動と連動し,研究会活動の活性化を目的とした,会員 ニーズ/社会動向に機動的に対応する論文誌の実現
  3. サーベイ論文,事例・実践論文,作品・デザイン論文などの掲載を通じ た,論文誌としての新しい価値を創出
を狙いとしております.主なテーマは次の通りです.

  • 情報の表現,分類,利用
     生成・発見,表現・識別,分類・組織化,流通および利用の効果 など
  • モデリング・言語
     データモデル,データベース設計,構造化言語 など
  • 情報システム技術
     データベース管理システム,動画像検索,コンテンツ流通・管理,webとデータ ベース統合,検索エンジン など
  • 高度応用
     地理情報システム,空間データベース,電子図書館,科学データベース など.

2.編集方針

  1. 各号毎に,論文投稿締め切り,採択結果通知日,論文誌発行日を公開いた します.これにより,論文投稿者の皆様には,論文投稿計画が立て易くな るというメリットをご提供できると考えております.
       
    • 1号(平成11年1月発行)
      投稿締め切り(9月20日)
      1回目査読による採択論文・条件付き採録論文通知(10月31日)
      条件付採録論文再投稿締め切り(12月 5日)
      2回目査読採択論文通知(12月27日)
       
    • 2号(平成11年4月発行)
      投稿締め切り(12月20日)
      1回目査読による採択論文・条件付き採録論文通知(1月30日)
      条件付き採録論文再投稿締め切り(3月 5日)
      2回目査読採択論文通知(3月27日)
       
    • 3号(平成11年7月発行)
      投稿締め切り(3月20日)
      1回目査読による採択論文・条件付き採録論文通知(4月28日)
      条件付き採録論文再投稿締め切り(6月 5日)
      2回目査読採択論文通知(6月27日)
       
    • 4号(平成11年10月発行)
      投稿締め切り(6月20日)
      1回目査読による採択論文・条件付き採録論文通知(7月31日)
      条件付き採録論文再投稿締め切り(9月 5日)
      2回目査読採択論文通知(9月27日)

  2. 従来の研究報告は継続します.本論文誌に投稿する場合は別途,本編集委員 会が定める形式に従って本論文誌用の原稿を作成してください.
  3. 毎号,「編集にあたって」という巻頭言形式で,共同編集委員長名で,編 集の主旨を掲載します.
  4. 論文形態につきましては,研究論文,サーベイ論文,最新技術の応用事例 やソフトウェア・データベースの実装などに係わる「事例・実践論文」, データベースに係わる作品を論文の形式で表現した「作品・デザイン論文」 といたします.どの区分とするかは,基本的には著者が指定します.
  5. 論文はその種類を問わず査読を経て「採録」となったものを掲載いたしま す.査読結果は,採録,条件付き採録,不採録の3種とします.条件付き 採録の場合には,その条件が満足されるように修正された原稿が指定の期 限までに再提出された場合には採録とします.
  6. 本研究会論文誌と,本研究会の活動との連動につきましては,研究会開催 後に,本論文誌の「採録レベル」または「条件付き採録レベル」に達して いると判断できる論文を,編集委員会側が推薦することとし,「条件付き 採録」論文として推薦された論文は原則的に1回の査読プロセスで終了さ せるという方針で査読を行います.
  7. 本研究会論文誌に投稿された論文に対して,担当編集委員が決定すると, その担当編集委員名は投稿者に開示されます.さらに,投稿論文が採択さ れた場合,論文掲載時に担当編集委員名を明記します.
  8. 論文の言語は日本語または英語とします.いずれの言語の場合も,要旨は 日英両方必要です.論文の長さには,特に制限は設けません.論文のカラー 化も積極的に行います.
  9. 本編集委員会の活動に関して勧告・提言を行うアドバイザリー委員会を併 設します.この委員会の監視により,本論文誌の客観性や中立性を維持し, 常に論文の質の向上をはかる体制の実現を目指します.

3.査読基準

査読基準につきましては,基幹論文誌編集委員会の「論文査読の手引き」 (1998年5月改訂版)に原則的に従ったものとしますが,以下の視点をより重 視することで,本論文誌の狙いを達成します.
  1. 研究論文
    多様化する価値観,および,急激に変化する時代ニーズに即応するため,アイ デアに独創性の認められる萌芽的な論文やデータベース技術の新たな応用分野, 情報コンテンツに関わる斬新な技術や表現を開拓する論文は,体裁や定量評価 不足等の議論に終始することなく,その技術の将来性(社会生活,文化,産業 界へのインパクト)を勘案し積極的に採用します.

  2. サーベイ論文
    著者独自の整理・分類・展望がはいった形で書かれたサーベイや解説は,技術 アーカイブとして学会や産業界へのインパクトも強く,また,新たな方向性の 提示による研究分野のリードの効果も有するため,その価値を積極的に認めて 論文として採用します.

  3. 事例・実践論文
    最新技術の応用事例やソフトウェア・データベースの実装などについて述べた 論文,特に,最新技術を大規模または実践的システムに適用したことにより得 られた知見等を有する論文は,その産業界や社会生活へのインパクトを勘案し論 文として採用します.

  4. 作品・デザイン論文
    学会論文誌としての新たな時代の価値観の創造への挑戦として,データベース に係わる作品的なシステムやコンテンツのデザインを論文として表現したもの を積極的に採用します. この種の論文は,情報の概覧(ブラウジング)・探索・検索や情報空間の視覚表 現を目的とする作品やデザインを論文として表現したものであり,新規性や有 効性の高いものを積極的に採用します.例えば,デジタルライブラリや電子モー ル等の作品・デザインがこれに該当します.

評価基準については研究会や研究会ホームページ,メーリングリスト等を通じ て公開された議論を行い,固めて行く予定です.


4.投稿手続き

  1. 論文募集は原則として年4回行う予定です.投稿者は,上記,論文投稿締 め切りに従っていずれかの共同編集委員長宛にご投稿ください.論文投稿 者は,投稿に際して,投稿論文の種別(研究論文,サーベイ論文,事例・ 実践論文,作品・デザイン論文)を明記してください. (ただし,平成10年度は初年度のため,論文募集は2回とします)
  2. 論文投稿者は,研究会主催のシンポジウムへの論文投稿時に,同一原稿を もって論文誌へ同時に投稿することができます.このとき編集委員会は論 文を最寄りの号への投稿として受け付けます.アドバンスト・データベー ス・シンポジウムや情報学シンポジウムの場合は,第1号に対して投稿さ れたものとして扱います.
  3. 採録判定は,全て公開したスケジュールに基づいて行われます.投稿が受 け付けられた論文は,担当の編集委員により,投稿論文に対する査読者 (通常2名)の決定,査読者への査読依頼,査読結果のメタレビューおよ び採否の決定,採否通知まで行われます.
  4. 採録決定後は,本論文誌の指定する締切日までに,指定されたカメラレディ 原稿を提出して下さい.